Posted:2018-8-24

vol.3

島根県西部(石見地域)の地域活性化に向けて

道の駅ゆうひパーク浜田 in 島根


  • 道の駅ゆうひパーク浜田

重点道の駅としてのゆうひパーク

島根県で山陰道に唯一直結している道の駅ゆうひパーク浜田。夕日と日本海が眺望できる絶好のロケーションを活かした道の駅で、平成26年には重点道の駅として選定された。
地域交流拠点として、地域活性化に向けた様々な取組がされており、それを紹介する。

01石見地域の魅力を活かし道の駅にお客様を呼び込む

(1)自然が作る絶景を活かした誘客
水平線に沈んでいく夕日は美しく、日本海ならではの風景の一つ。道の駅ゆうひパーク浜田では、時間を忘れ見入ってしまうこの夕日に出会えるよう、展望台や遊歩道、ゆうひ公園を整備し、どこからでも夕日が眺望できる絶好のロケーションが確保されている。


  • ゆうひパークから眺める夕日(日本海)

  • ゆうひ公園

(2)石見地域の文化を道の駅でアピール
石見神楽は、島根県西部の石見地方を代表する伝統芸能である。神楽は、村々の豊作、豊漁を喜ぶ秋の例祭の前夜祭として、夜通し舞われてきたものであり、石見神楽はそれらの神楽の中でも一番豪華で、激しい舞を舞うといわれている。
道の駅ゆうひパーク浜田では、この地域文化を来訪者に触れてもらうため、毎月第二日曜日に石見神楽を上演。大蛇が大あばれするシーンは迫力満点で一番の見どころである。


  • 定期上演される石見神楽。上演時は通常の2 倍の観光客が押し寄せる。

(3)地産物をアピール
浜田市では、海と山に囲まれた豊かな食材へこだわりとおもてなしの心を持ってお客様をお迎えし、食の魅力あふれるまちを目指し、旧5 市町村※の風土と食文化へ想いを「五地想(ごちそう)」という言葉に込めている。 ※浜田市・金城町・旭町・三隅町・弥栄町
道の駅では、「五地想ものがたり」のPRのため「五地想市場」を整備し、想い出に残る地域産品が販売されている。
特に“赤天”は、浜田の魚のすり身に唐辛子を混ぜ込んで揚げたかまぼこで、外はサクサク、中はふっくらピリ辛の“赤天”を味わうのが、ゆうひパーク浜田ならではの楽しみ方のひとつである。この“赤天”を使ったオリジナル商品“赤てんせんべい”は、道の駅に来なければ購入できない貴重なお土産のひとつ。


  • 地産物が販売される五地想市場

  • 道の駅独自の赤天が人気

02沿線地域を含めた情報発信で地域に流れをつくる

(1)地域に馴染んだ女性案内スタッフが紹介
道の駅ゆうひパーク浜田には、石見地域を紹介する情報コーナーが充実している。さらに観光総合窓口には石見地域に馴れ親しんだ女性スタッフが常駐し、地域情報を丁寧に教えてくれる。
特に注目したいのが、情報コーナーの数々の案内板。女性案内スタッフがひとつひとつ手作りで作成しており、豊富な情報発信はさることながら温かみのある情報コーナーとなっている。


  • 観光総合窓口の女性スタッフ

  • なじみやすい手書きボードによる案内

(2)石見地域のゲートウェイとして石見地域全体の情報発信
発信情報は、石見全体の魅力提供を意識。石見地域の温泉情報を提供するだけでなく、各温泉への所要時間・道順を紹介することで、道の駅から地域へのお客様の流れを作る。
デジタルサイネージを活用した情報案内設備も充実している。


  • 石見地域全体の情報発信

  • デジタルサイネージで総合窓口が混雑していても気軽に情報収集できる

03クルーズ客船の浜田港への寄港に際して

浜田港へクルーズ客船等が、年間数隻寄港している。2018年には初めて外国船籍のクルーズ客船が浜田港に寄港。無料シャトルバスによる道の駅への案内も行われた。今後も外国人来訪者の訪れる機会が増えることが予想され、情報コーナーの外国語表記等のインバウンド対応を積極的に進めていき、石見地域のすばらしさを外国人来訪者にも伝えたいと考えている。


  • クルーズ客船寄港の様子

  • ゆうひパーク浜田外国標記掲示

地域の活性化のために

ここ石見地域は、美しい海、山などの自然に囲まれ、美味しい食事をはじめ、海水浴、スキー、温泉など、オールシーズンでレジャーの楽しめるとても魅力のあるところ。ゆうひパーク浜田は地域のネットワーク拠点として情報を発信し、地域への誘客拡大をめざす。
「山陰道が繋がってきて、当該道の駅を拠点として東西へ足を延ばすお客様が増えていると実感しています。今後、高速道路がますます伸びていくことを意識しながら道の駅や地域の観光施設と連携を進め、相互情報発信などしていくことで、石見地域へお客様を呼び込みたいと考えています。」(駅長 山岡さん)


  • 駅長 山岡さん